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3-1. 県民参加型プラットフォームの概念(3) エンドユーザ向け更新支援ツール「PushCorn」

報告書目次: 第3章 データベースの試作と評価
(2002/04/11 更新日: 2019/06/17)



(1) エンドユーザ向けインタフェースの必要性


 「PopCorn」は、主にデータベース制作業者などのコンピュータに精通した技術者やデザイナーが多様なマルチメディア素材を大量に組織化するケースを想定している。
 その一方、誰もが自らの画像などの素材を整理し、一つ一つの素材にタイトルや説明文などの情報を付加することができるインタフェース機能があれば、コンピュータが苦手な人にでもデータベースを楽しみながら制作できるようになる。この目的からエンドユーザ向け更新支援ツール「PushCorn」を開発した。
 「PushCorn」では、「PopCorn」の処理手順や複雑な編集条件を隠蔽することにより初心者が素材整理(学習)に専念できるようにしたところに特徴がある。
 地域文化データベース制作支援には、インターネットに公開されたデータを手軽に再利用できる機能、デジタルカメラやスキャナなどで制作した画像ファイルを自分のWebサイトに加えることのできる機能が求められる。

(2) 公開素材の再利用支援


 「PushCorn」は、「素材ファイル検索システム」を用いて必要な情報の検索を行った後、必要なデータをサーバから自分のパソコンにダウンロードし、新たなWebサイトを初期生成する機能を備えている。従来のデータベースシステムでは、データの再利用を促進するエンドユーザ向け機能が具備されたケースは例がない。情報提供者の再利用許諾が得られているデータ、フリー素材化したデータは、新たな情報発信者に提供される手段を提供することが知を共有する双方性機能として重要である。即ち、先人がデータベースに登録した知の資産を継承し、これに情報を加えて新たな知の資産として公開することに道が拓かれるのである。

(3) 自らの素材を用いたページの編集


 デジタルカメラやスキャナなどで入力した画像を所定のフォルダに入れると、手軽にこれを「PushCorn」で編集することができる。
 情報の編集は、あらかじめフォルダに入れた任意の画像を編集画面から選び、これに情報を付加するという形でページごとの編集を行う。ページの新規登録、既存ページの修正、既存ページの削除の3パターンの編集を行うことができる。サイト名、インデクス(分類キー名、地域キー名)、ページタイトル、説明文、撮影年月日、撮影場所を編集することができる。インデクスのように事前に定義されたデータを利用する場合は既存キー名をプルダウンメニューによる選択だけで設定することができる。また、いくつもの項目の組み合わせた編集やクリップデータの編集は初心者にはわかりにくいことから、編集パターンは極力単純化を図った。
 PushCorn編集画面を図7に示す。
 編集した情報はボタンをクリックするだけで、随時PopCornによるWebサイトの自動生成を行うことができる。データを追加し、出力されたWebページの構成や内容を確認しながら、何度でも編集を行うことができる。


図7 PushCorn編集画面

(執筆者: 前川道博)
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