[ 分類目次(イントロ)へ戻る | ←← | →→ ] [ 分類目次(イントロ) | 初期登録(1998/05) ]

今後の展望2:情報の網目の自動組織化

分類目次: イントロダクション
(初期登録: 1998/05/29 更新日: 2004/04/21)

連想マッピングの実現=知能メディアへの進化


私の「PopCorn」の発想の源泉には、ヴァニーヴァー・ブッシュのmemexがあります。半世紀以上も昔に発想されたはずのmemexは、Webが世界規模で普及した今日になってもなお実現していません。

「私たちが記録をうまく使いこなせないのは索引方式が不自然だからだ。(略)我々の精神は連想によって働くものだ。あることを理解すると、即座に脳細胞の精妙な網目をたどって、連想にしたがって次のことがらへと移る。」
(V. ブッシュ「思考のおもむくままに」、『ワークステーション原典』、p.275、ACMプレス編、浜田俊夫訳、アスキー出版局)

連想記憶の実現は、人類の大きな課題の一つです。Webは、ある意味でブッシュが構想したmemex以上の情報空間の創造を現実のものとしましたが、知能メディアとしては、極めて不満足なレベルに低迷しています。PopCornでは、ともかく、その目標に向けての第一歩を踏み出しましたので、これから徐々に連想マッピングを具体的に実現していくことにしましょう。
 

情報の横型の網目


PopCornでサポートしている相互リンクは、カテゴリー、地域、撮影日、登録日の4つです。PopCornでは、ページの上位構造として、インデクスを自動生成します。これは、連想マッピングとは構造、モデルが異なります。現行のインデクス構造は階層化されたモデルに基づいており、いわば縦型に情報を組織化する網目だと言えます。

より大切なことは、情報の蓄積が、知識の増大、新たな情報の発見、新たな知識の形成に結びついていくことに貢献していくことです。そのためには、さまざまな場所に点在する情報に新たな連関を発見し、それを新たな情報の網目として組織化していくリンクのメカニズムを実現することが必要になります。横型の情報組織化、それが連想マッピングの支援に役立ちます。
 

網目の質の向上に向けたアプローチ


連想マッピングについて、ここで詳しく触れることは止めておきましょう。相当に分量が多くなってしまいます。また、研究途上なので、現時点ではよくわからないことが余りにも多すぎて言葉になりません。当面は、実現できるところから順次、情報の横型の網目を増やす方法をPopCornに実装していくことを考えています。量的な面では、それなりに成果を上げたので、今後は、生産性の向上よりは、リンク構造の質的な向上に、開発の比重が移ってきたと思います。
 
[ 分類目次(イントロ)へ戻る | ←← | →→ ] [ 分類目次(イントロ) | 初期登録(1998/05) ]
[ ホーム| ]
「PopCorn」リファレンスマニュアル
検索 表示 要約
ご意見・ご感想はこちらへ: 前川道博@mmdb.net