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ミッチーのほぼ日記

「蚕都豊橋を訪ねる2016」について

カテゴリ: 蚕都豊橋を訪ねる2016 地域: 愛知県
(登録日: 2017/12/29 更新日: 2024/02/22)

蚕都豊橋への視点


豊橋が蚕都であったことを知ったのはだいぶ以前のことになります。2008年、蚕都上田プロジェクトの発足準備会で、笠原工業の笠原一洋会長(当時は社長)から「蚕都と呼ばれていたのは6、7都市ある」と聞いたのが最初。以来、豊橋は気になりつつなかなか訪問する機会がつくれないままになっていました。

6、7ある蚕都とは、上田、綾部、豊橋、梁川、八尾、熊谷、(桑都)八王子。私個人は熊谷には2011年、梁川、豊橋には2016年、綾部には2017年に訪れました。地元「蚕都上田」をよく知るためには他地域を訪ね、それぞれの違いを知ることが大切であることを各地に行くたびに痛感しています。
 
▼笠原一洋さん「笠原工業の歴史と製糸業の背景」 2008/05/10
「蚕都と呼ばれていたのは6、7都市ある」というくだりを頭出し

(蚕都上田プロジェクトYouTube動画を再掲)

製糸王国・愛知と蚕都豊橋


「蚕糸業要覧」(大正10年12月、農商務省農務局編)の統計を見ると、当時の愛知県は蚕糸業において蚕糸王国長野県に次ぐ第2位の位置にあったことがわかります。蚕種製造では長野県、群馬県に次いで3位、養蚕では長野県に次いで2位、製糸では長野県に次いで2位です。愛知には濃尾平野が広がり、大都市名古屋を中心とした商工業の中心地を形成しながら、当時は長野県に蚕糸業の王座を譲っていたと見るのが至当です。

その後、中京エリアは日本の工業の一大中心地として発展してきました。その中でも自動車産業、とりわけトヨタ自動車の存在は極めて大きい。トヨタは言うまでもなく豊田佐吉が自動織機を発明したことを起源としています。製糸業・紡績業・織物業がその背景にあり、今日の自動車産業の隆盛がもたらされていると見ることができます。

そうした愛知の産業の中で、こと蚕糸業に視点を向けてみると一際存在感のある地域があります。それが豊橋です。「蚕都豊橋」とも呼ばれたように、近代において豊橋は蚕糸業、とりわけ製糸業の一大中心地でした。

産業の栄光盛衰は激しく、さらに戦前からの工業都市の多くは第二次世界大戦で空襲に合い、壊滅しました。豊橋も例外ではありませんでした。現在の豊橋に「蚕都」の痕跡をたどってみようというのがこの企画「蚕都豊橋を訪ねる」のねらいです。
 

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記録日: 2017/10/22


蚕都豊橋のターゲット


ネットで「蚕都豊橋」を探してみると、個人が開設している資料館「石川繊維資料館」があることがわかりました。次に玉繭製糸に貢献した小渕志ちという人物。その製糸場であった「糸徳製糸場」。製糸業が盛んだったのは豊橋の中でも二川という地区のようです。豊橋市立博物館にも関連の資料、展示があるかもしれません。

以上のような関心から蚕都豊橋をめぐりました。この企画はその行動過程に沿った探訪の記録です。
 
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