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信州上田シルクロードアーカイブ

依水館

地域: 上田市
(登録日: 2017/03/09 更新日: 2018/10/21)


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記録日: 2015/12/06 上田市

依水館は日本の蚕糸業が絶頂へと向かいつつあった1918(大正7)年、丸子の製糸結社「依田社」が取引先であった米国の要人をもてなすための迎賓館として建てた施設である。製糸が盛んであった当時の丸子の姿を今日に伝える数少ない蚕糸業遺産である。国の登録有形文化財に指定されている。
 

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上田市指定有形文化財
依水館(いすいかん)
  指定  平成十八年(二〇〇六)一月二十七日
  所在地 上田市上丸子一九二〇番地
  所有者 上田市

 依水館は、大正七年(一九一八)六月、製糸結社・依田社により建てられた迎賓館施設です。戦中戦後と個人の手に渡り住宅として使用されていましたが、平成十四年十一月に丸子町が土地と共に取得しました。
 平成十五年十二月には、築後八十七年を経過したこの建物が、造形の規範になっているものとして、国の登録有形文化財に登録されました。
 平成十八年一月、丸子の製糸業の史跡としての意味を兼ねて、客殿と玄関部分(二二二・二七m2)が丸子町有形文化財に指定されました。
 平成十八年三月六日の合併に伴い、上田市有形文化財に指定されました。
 木造、平屋建、L字型の平面形をしており、かぎ型に折れた部分に入母屋造の玄関がついています。屋根は桟瓦葺、下屋は鉄板葺で、廊下廻りはガラスを多用しています。座敷は、床・棚・付書院などを備えた端正なつくりで、窓や欄間なども凝って作られています。全体に大正時代の建物の特徴をよく示しています。
 依水館が建築された大正七年、依田社は、四、五〇〇釜、一〇〇、〇〇〇貫の生糸出荷量を記録しており、丸子の製糸業は全盛期を迎えていました。
 大正十二年(一九二三)四月、当時最大の生糸輸出国であったアメリカの絹業協会派遣のゴールド・スミスら一行が丸子を訪れ、工場を視察した際に依水館で接待した記録が残っています。依田川の清流を眼下にし、丸子の移り変わりを見届けてきた依水館は、丸子の近代化を後世に伝える数少ない文化遺産といえます。
上田市教育委員会

 
 

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13 依水館 14 依水館 15 依水館 16 依水館

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出典:信州上田シルクロードアーカイブ
URL :http://www.mmdb.net/silknet/archive/ueda/
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