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「南信への旅2007/06」地域への視点

分類: 南信への旅2007/06[1版] 地域: 長野県
(登録日: 2007/09/30 更新日: 2019/02/06)


自律分散する長野県の地域特性


長野県(信州)上田市に移り住んではや2年が過ぎ、地域社会に対する新たな認識が私の中に芽生えてきました。私がこれまで暮らしたいくつかの県(茨城、東京、山形)と比べ、長野県にはどの県にもなかったユニークさがあります。その一つは小さな地域社会がそれぞれの独自性を主張しつつ、緩やかに同じ県域に並立していること。個人一人ひとりの自律意識が極めて高く、向学心に富み、地域に愛着を感じ地域活動に熱心に取り組む人たちが多い地域社会の連なりが長野県です。一言で言えば自律分散型の社会です。その一方でお互いにつながる意識があまりないのも特徴的です。

長野新幹線などで長野県に入ると、それまでの関東地方とは地域の様相が一転し、豊かな自然と歴史に育まれた信州らしい風景に一転します。高い山々に囲まれ、国内の他地域と比較的隔絶された環境に置かれたことが、長野県の、他者に頼らず行動する自律意識を育んできたのではないかと推察します。

平成の大合併により県内の市町村は125から81に減りました。他県に比べその数が多いことが特色です。とりわけ人口が1000人台(または1000未満)の村が合併後も10もあります。人口10,000人未満の町村が43。これらの小さな町村の多さことが長野県の特色です。
 

南信への関心


諏訪地域も南信に含まれるとのこと。しかしながら諏訪地域が南信だという実感が全く湧きません。長野県にはこれまで何度も訪れながら、諏訪地域以外の南信に行った記憶は木曽路ぐらいなものでしょうか。上田市に暮らすようになってもなお、南信は私にとっては遠く、中央自動車道や中央本線で名古屋方面の往復に通過するぐらいでした。あえて見に行った場所は高遠の桜ぐらい。これはいくら何でも出不精というものでしょう。南信の特徴は、小さな町村が特に多いということ。この機会にそうした小さな町村をめぐり、長野県の地域理解を深め、地域の魅力に触れたいというのがそもそもの旅の動機です。
 

旅のターゲット


高く深い山岳の峰々に抱かれた地域社会はいったいどんなところなのでしょうか。旅するに当り、主に回ってみたいスポットをいくつか挙げてみました。下栗の棚田、しらびそ高原、鹿塩温泉。旧上村(飯田市)から大鹿村へ連なる細長い谷筋の存在が、まるで秘境の地へ誘われるような思いへと転じました。さらに、飯田市の南西に広がる1000人前後の村々のつらなり。平谷村、売木村、天龍村…。一体、どのように1000人の村が存立しているのか。地勢的にはどんな感じなのか。これはもう行かないわけにはいかないでしょう。
 

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前川道博