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納税義務化された紅花

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(登録日目次: 2002/03/29 更新日: 2019/06/17)


納税義務化された紅花

 それでは、当時紅花はどの辺で植えられ、役所ではそれをどのようにして入手したのであろうか。行政のきまりをまとめた「延喜式」によると、17才から20才までの男子に対し、一人につき20匁ずつの紅花を税として納めるように義務づけた、と記されている。ただし、納税を命じられたのは、全国68カ国のうち次の24カ国である。

 伊賀・伊勢・尾張・三河・駿河・甲斐・相模・武蔵・安房・上総・下総・常陸・信濃・上野・下野・越前・加賀・越中・因幡・伯耆・石見.備後.安芸.紀伊。上の24カ国を今の県名にすると順に三重・愛知・静岡・山梨・神奈川・東京・千葉・茨城・栃木・長野・群馬・福井・石川・富山・鳥取・島根・広島・和歌山となる。その中にわが山形県は入っていない。「延喜式」では飛騨・陸奥・出羽・壱岐・対馬の各国は遠いので、納税を免除したと書いてある、最初、紅花は九州・四国・奥羽地方以外の、各地で栽培されていたことになる。その頃、紅花はまだそれほど多く必要としなかったので、商品化されておらず、国では納税を義務付けて、必要量 を確保史なければならなかったもので、納税義務を免除されている国々では、栽培しなかったものと思われる。

 貴族社会の紅花消費量は相当の量に達したと思われるが、一般の庶民にとっては紅花はまだまだ嶺の花であった。

出典:『紅花資料館』パンフレット(1994年/河北町教育委員会・河北町紅花資料館)
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