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長野大学/地域と教育の情報化研究会

宮下結一/高校:上田東高校で「情報」を担当してみて


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記録日: 2006/03/18 上田情報ライブラリー



学校現場からの報告「高校:上田東高校で「情報」を担当してみて」
宮下結一(長野県上田東高等学校教諭)
長野大学主催「情報教育シンポジウム〜小・中・高のこれからの情報教育」、2006/03/18、於・上田情報ライブラリー
 

プレゼン資料


記録日: 2006/03/18


講演内容(採録テキスト)

前川(司会) 続きまして長野県上田東高等学校の宮下先生お願いいたします。宮下先生は高校の方で教科「情報」をですね、そのご担当をしていまして、その授業のやり方などを作られていらっしゃいます。では先生、お願いいたします。

上田東高校で「情報」を担当してみて



 こんにちは、よろしくお願いします。上田東高校で情報を担当しております宮下と申します。

 先ほどの先生のお話ではないんですが、3月は別れの季節でもあるものですから、緊張して、今朝硫黄の臭いが臭ってくるかもしれません。それから、実は学校では日本文教出版の教科書を使っているんですけれども、僕は教科書を作っている先生の前でこういう事をするのはすごく緊張しておりますが、よろしくお願いします。では、座らせていただきます。

 いちおう私は数学、それから情報と、先ほど話しもありましたが複数の免許を持っています。教員としては15年目で3校目になります。どういう問題点があるかということを考えるときに学校でやってきたことを知っていただこうと思って3年間の取り組みをさせていただきます。まず教育課程では、私がきたときにはすでにやるということになっていましたので、「情報A」を2年間教育課程を変えてもらいまして、今年度は「情報C」ということで、1年次2単位必修と言うことでやっております。で、授業担当者は最初私がきたときには毎回居た教員と併せて2名、その後に、もう一人来まして、3名体制でおこなっております。3人とも数学を担当している状況です。

 どんなことをやっているかというと、実は教科書は買ってはいるんですが、教科書はほとんど使ってません。主に今年度やった内容をリストアップしたんですが、全部書いてあるんですが、自己PRをするだとか、著作権とか個人情報だとか、これは実は長野大学の和田先生のご担当している学生さんが教育実習に来ていただいて、指導していただきました。4コマ漫画なんてのをやっています。それから、伝言ゲームとか、情報化社会の未来を予想しようというのは、Intelの教員の研修ですかね。そこで授業案を考えついてこれをやってみようと言うことでやったんですが、何でか分からないんですが、Intelのページに私の授業案が載ってはいるんですけれども、はい。それから最後に教科書に合って、日本文教出版で是非これがやりたいと思って採用してるんですけれども、プロジェクト学習におけるテレビCMの研究ということをやっている。で、実習に対する評価7割、試験もやりますが、形だけで3割という評価をしています。

 なんでこう教科書をろくに使わない授業をしているかというと、実は最初の久野先生の話にもありましたが、高校生もやっぱりコミュニケーションする能力やプレゼンテーションする能力が非常に足りないと、他の教科、特に英語ではかなりがんばってやっているんですけれども、全体としては足りないだろう。自分のことを考えてもやっぱり人前で話をするのは苦手だということで、是非この力をつけたいということです。で、教科書については買ってはいるんですが、もったいないので問題集も併用した自学自習と言うことで最初から言ってあります。それから、情報活用の実践力というのが最初「情報A」をやっていましたので、これが中心になるんですけれども、講習会でも良くでて来るんですが、スパイラルって言うのがあるんですけれども。うまく言えないんですが、実習の課題をうまく変えることによって、実践力をどんどんつけられるような形にすれば良いんじゃないか。それから、いわゆるキーボードを早く打つとか、そういうようなことは実習をやる中で自然と身に付くように、無理矢理に課題を設定しています。それから、時間がのんびりできる訳ではないので、評価もしなければならないので、ある程度限られた中できちんとしたものを作るということをしてもらいたいという風に思っています。で、最初なので何やって良いか分からないので、教科書通りにやっても周りの学校はそんなことやらないだろうと思ったものですから、是非おもしろそうなものはどんどんやってみようと、最初にありました4コマ漫画なんてのは、川崎北高校の先生がやっていると言うことを知っていたので、あ、じゃあそれをまねしてみようということで、他の先生と相談をしながら私の方で提案してここはこういう風にやったほうがいいんだ、じゃないのかっていうようなことで進めていきました。

 こういう風にやってきて、問題点だとか反省点だとかいうことで、ここからが本題だと思いますけれども、情報の科学的な理解という部分については、実は1年目にHTMLを少しやったんですけれども、はっきり言って準備するということを考えたときにやっぱ大変だったので、今はあまりやっておりません。それから、情報Cに変更したんですけれども、実はそれが一番メインにならなければいけない情報社会に参画する態度これが十分身に付く内容になっているのかなということは大きな反省点としてあります。それから、限られた時間で授業をやりますので、ある程度こちらの求めた方向に課題を作ってもらいたいと言うこともありますので、例題、例文ですか、例文を示したりだとか、感想を書かせるときも、200字以上書かないと再提出だとか、出なければ評価は1だとかそういうことをやっております。そういうような感じですので、生徒もなんでこういうような実習をしなければならないのかなという動機付けが不足しているんじゃないかなと。それから、プレゼンテーションを毎回やりますので、どうしても評価しなくちゃいけない。でも評価するって言っても、私も数学の教員なんで、やったことがないのでどういう事で評価した方がいいのだとか、今3段階評価でやっているんですけれども、このやり方で本当に良いんだろうかなあと、いろいろ悩んでいます。

 それから、結局3年間やったんですが、いろいろやってみようって言う割には1年目で完成するわけでもないですし、2年目でも反省点が残る。結局3年間やってみてあんまり新しい実習は入れられなかった。それから、メールの問題ですとか、掲示板の利用の問題ですとか、いろんなモラルとかマナーに関する問題が出てきても、それを即座に授業に反映させられないって言うか、実習ができないっていうか、反省が。それから、私も小学校中学校でどのようにして授業を行っているのか、あまり詳しくは調べていない部分もあります。最初にアンケートは採るんですけれども、重複した内容がたまに生徒に聞くと、こういうこと前にもやったことがあるよ、っていうことを言われたりもします。それから、教科書は、問題集を中心に自学自習ってことなので、どうしても知識的な面で磨くって言うことがあまりないのかなと反省しています。

 私自身の問題を含めて、教師側にこんな問題点があるんじゃないかということを、思いつく限りあげてみました。まずは、認定講習で免許を取ってしまったということもあります。数学も教えるということになりますので、情報の準備だけしてればいいと言うわけにはいきません。実は私2年生の担任なんですけれども、教科で数学を担当しているのは自分のクラスだけなんです。あとは情報しか、3年生しか担当していないんですけれども、学年平均が他のクラスに比べて20点も低いっていう数学のテストですが、というようなことがあって情報だけに力を入れていたら今度数学がだめになる、そういうような事は良いわけとして生徒にはできませんので、やっぱり二股をかけるっていうことは難しいかなと感じています。

 それから免許があるからやりなさいっていうのは、やはりちょっと無理があるんじゃないか、モチベーションが上がらないと言うことをちょっと感じています。それから認定講習で著作権のことについては講義を受けるんですけれども、そういう法律的なこととか言われても、なかなかしっくり自分が納得していない部分を生徒に伝えなければならないと、それから他の先生にも同じように説明してもらいたいと言われても、なかなか嫌がるというか、私も嫌だなと思いながら授業をしています。それからパソコンというのは数学の教員というのはだいたい成績処理もやらされるので、必要に迫られて覚えたと言うことで、体系的にコンピュータをやらなければならないというのは無いので、やはりそういう面では自信がないということになります。

 それから、これは私の問題ではなくて、周りの先生の意識ですね。情報の授業というのはパソコンの授業じゃないのという風に安易に言われてしまうので、それは以前もそういう授業もありましたけれども、情報ってのはそういう教科ではありませんよって言っても分かってもらえません。

 それから、専任の先生ってのは是非、この前和田先生にも学校に来ていただいて、良いアイディアいただいたなと思いながらも、なかなかうまくいかないんですが、上田東高校では全部の時間が「総合的な学習の時間」を入れて19時間しかありませんで、一人の教員を採用できるかっていう事だと思うんですけれども、なかなか現実には難しいということです。

 それから、これはちょっと最近特に感じてきていることなんですけれども、あの授業をやっている者へ対しての、こう継続的な研修って言うんですか、そういったものを是非やってもらいたいということです。長野県の塩尻市にある総合教育センターというところで、研修を用意はしていただいています。ただ私は15年でもう教育センターで研修を受けるのは最初の年と5年目と10年目と、それからあと管理職になる方ぐらいしかないので、あとは本当に任意参加です。そうすると授業を自習にして行かなければならないんですが、なかなかそこまでして参加するっていうのはできない、それからやはりあの他の教科に比べて、新設教科って言うことでもうちょっとサポートしていただけないかなって言う考えです。それから、長野県の教育委員会で準備するっていうのはなかなか大変な部分があるので、他のところでやっている研修ですとか、こういう会ですとか、そういったところへ個人で勝手に行ってきなさいじゃなくって、是非学校として参加することを応援してほしいなと思います。

 そういうこともありますので、どうしても先生方同士、情報の免許を持っている方同士があちこちで話し合う機会というのは少ない。ですからネットワークが無いと言うことです。それから、私が知る限り意欲的に情報の授業をしている方って言うのは、居るんですけれども、でもその先生が学校ではって言ったら情報の授業は今してませんとかいう状況ですので、なんかこうおかしいんじゃないかなと思ったりもします。実習が多いので、ティームティーチングってこともお願いしたいこともあるんですけれども、実際には今は長野県の予算も頻拍していると言うことで、そういうことはなかなか難しい。

 それから、生徒について感じていることは。まず、学校によって授業の進み具合って言うんですかそこの扱い方にはかなり差があるんですけれども、ほとんど生徒たち1年間終わってもWordを使ったことがある?って質問しても分からないって言います。上田東高校では「Excel使ったことある?」って聞いても分からないって。ただ、そのソフトを使って行わないと実習が進まないので、知らないうちにキーボードを打つことは速くなっています。それから、全くなくなるって事はないと思いますが、パソコンの授業というイメージはかなり実習を通して改善してきたかなと思っています。

 それから、ちょっとこれは、はっきりとデータをとった訳ではないんですが、家庭とか地域間格差ですね。上田ですと光がもう通る時代ですが、一部の地域ではまだ非常に遅いというところもあれば、経済的にインターネットを家庭に引けないだとか言うこともありますので、使っている生徒も使っていない生徒の差が非常に大きくなっているんじゃないかなという風に感じています。それから、ネットフィルタというソフトですね、インターネットを見るときに実は学校でははずしています。最初使っていたんですが、やはり調べるときに生徒が判断して、この情報は有用かあるいはだめなのかっていう判断が、そのフィルタソフトでは必ずしもうまくないというか、例えば2チャンネルの情報がいけないかって言われたらすべての情報がいけないかっていうのは、その個人が判断しなくちゃいけないんじゃないかと。実際にプレゼンテーションしてみても生徒たちはそのことを考えながら発表しているので、あまりこちらで制限をかけるのはよくないなと、思います。

 他の事ですが、教科書ですが、実はスキル。私実教出版の教科書は見て、あまり使いたくないなと、でスキル中心の教科書は採用していません。本格派って書きましたけれども、今使っている日本文教出版の教科書でも社会や理科の教科書との分厚さからすれば、ちょっと薄いんじゃないかなと思ったりもするんですが、じゃあ厚ければそれだけ教えられるのかって言われたら、それも自信がないんですけれども。でもどんな教科書が良いのかっていうのはやっぱり迷っています。それから、こういう風にパソコンて言う便利な機械はあるんですけれども、この形のまま将来も行くのかな、って言うふうな疑問もあります。例えば音声認識が進んでくればこういうキーボードとかもいらなくなるんじゃないかなとか、そうすると情報教育で教えるべき事、ちょっと後でも出るんですが、道具としてあくまでもパソコンを使っているだけだということでやらなくてはいけないんじゃないかなという風に思っています。特に携帯電話ですね、はっきり言って私なんかよりもいろいろな機能を使ってますので、生徒の方がIT機器って言うのは分かっているんじゃないかと、そういう風に思っています。それから、前の発表にもありましたけれども、センター試験に本当に取り入れられるかどうかって言うのは、他の学校の様子からすると大事な要素なんじゃないかなと思っています。このまま行くと、本当に授業をしない、していないんじゃなくて扱う時間が減ってしまうんじゃないかなと思います。

 それから、教えるべき内容としてここを見て、メディアリテラシーって書きましたけれども、実は4月から3年生の総合では、C言語によるプログラミングをちょっと生徒に教えようかなとか実習でやろうかなと思っていますが。やはりアルゴリズムだとか、先ほどなんて言いましたっけ、プログラミングって言わないんですよね。でもあれとかですね、前ライブドアのメールの問題とかもありますけれども、例えばヘッダの問題ですとか、ああいうことって結局、全然授業で扱っていなくていけないなって言う反省をちょっとしております。で、パソコンを含めて情報機器は便利な道具なんだと言うことで、あくまでもこれは使わなくても良いって場面があれば使わない。ただ、時間に制約があるから使っているんだよって言うことを意識としては持っていかなければいけないなって思っています。

 それから、やっぱりパソコンがあるので、パソコンを使いたいんですけれども、県立高校の場合は6年間で更新だったと思います。コンピュータのことをよく知っている方なら分かると思うんですけれども、6年も使っていれば相当古い機械というふうになってしまいます。ですので、是非こう、インフラっていう風に書きましたけれども、ソフトのバージョンアップですとか、ハードウェアの特にハードディスクですね、それからCPUの高速化だとか、インターネットは学校では8M(8Mビット毎秒)なんですけれども、長野県での施策では光にして県内全部まとめてしまおうって言うこともあるようなんですけれども、いつになるのかちょっと分かりません。是非そういうことをしてもらいたいなと言うことと、それからお金がないので、じゃあ現状であるものって考えたときに、フリーソフトを積極的に使うしかないのかなって言うこと。それから、著作権については文化庁のホームページを使って勉強したこともありますけれども、やっぱりサイト。授業に役に立つようなWebサイトって言うのは、積極的に使わないといけないなと思いつつもやはりそれを探している時間はないなという風に思っています。

 つたない発表ですが、どうもありがとうございました。
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