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ウィーン・プレミアム・コンサート2024/03/30

カテゴリ: コンサート 地域: 長野県
(登録日: 2024/03/31 更新日: 2024/04/02)


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記録日: 2024/03/30

コンサート概要


ウィーン・プレミアム・コンサート

2024/03/30(土) 14:00〜、キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)

出演:トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン、ピアノ/小菅 優
プログラム:
 モーツァルト/セレナード 第13番 ト長調「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 K.525
 モーツァルト//ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595 (ピアノ独奏/小菅 優)
 (アンコール:モーツァルト/ピアノ・ソナタ第10番K.330第2楽章)
 J.シュトラウスU世/喜歌劇「ジプシー男爵」序曲
 J.シュトラウスU世/ワルツ「千夜一夜物語」 Op.346
 J.シュトラウスU世/ワルツ「我が家で」 Op.361
 J.シュトラウスU世/ポルカ・シュネル「インドの舞姫」 Op.351
 ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ・シュネル「前へ!」 Op.127
 ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ・マズルカ「遠方から」 Op.270
 E.シュトラウス/ポルカ・シュネル「誰と一緒に踊る?」 Op.251
 J.ランナー/ワルツ「求婚者たち」 Op.103
 (アンコール:ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ・シュネル「休暇旅行で」Op.133
 

コンサート雑記


昨年、愛車がパンクしトヨタのディーラー店に立ち寄ったところ、店内でこのコンサートのチラシを手にしてこのコンサートを知りました。トヨタ・プレゼンツのコンサートを鑑賞するのは私も初めての経験です。

何より興味を引かれたのは私が大好きなモーツァルトのピアノ協奏曲第27番が演目に入っていること。ソリストが小菅優。これはぜひ聴いてみたいと思いました。27番には因縁があります。2015年、水戸室内管弦楽団定期でメナヘム・プレスラーのピアノによりこの曲が演奏されるというので楽しみにしていたところ、演奏者と曲目が代わり、27番を生で聴く貴重な機会を失いました。この曲が選択可能なコンサートで採り上げられるのはそれ以来です。私にとっては得難いチャンスです。演奏者が小菅優さんというのも心惹かれた理由です。小菅さんの演奏は水戸でも接したことがあり、そのしなやかで精緻な演奏に魅せられました。長らく27番を待った甲斐がありました。
cf.→久しぶりに水戸室内管弦楽団 2015/11/20

松本でのコンサート、果たしてどれぐらい来場するのかも興味ありました。驚くほど席が埋まっています。95%の入りに見えます。いつものコンサートとは明らかに客層が違う人たちが多数聴きにきていました。トヨタのお得意さんたちが客層なのかわかりませんが、どちらかというとアットホームな感じ。こうやってクラシックの裾野が広がるイベント的コンサートもよいと思いました。

オーケストラのメンバーはウィーン・フィルの団員を中心にウィーン国立歌劇場の団員、総勢約30名。ウィーン国立歌劇場のシーズン中に団員がこれだけ大勢で海外公演できることも驚きです。指揮者なしの演奏形態はめずらしい。水戸ではたびたび聴いたけれども指揮者なしは大変よい。

演奏が始まり直ちに気づいたこと。演奏はうまいけれども楽器の音が普通のオーケストラとあまり変わらないということ。ウィーン・フィルの日本公演で聴いた時の、音色がウィーン・フィル専用の楽器とは明らかに違っていました。

『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』を生のコンサートで聴くのは意外にも初めてです。あまりにもお馴染みの曲を今さらながらに生で聴く楽しみも伴いましたが、意外なほどに平凡な曲。選曲が惜しまれました。

いつもの客層と異なることの影響は思いがけないところに。『アイネ・クライネ』の第1楽章が終わると拍手が起こりました。演奏者たちも戸惑っている様子でした。第2楽章の後も拍手が。私のコンサート体験の記憶の中で曲の途中で拍手が起きたことはこの時が初めてです。ある意味、得難い体験でした。

モーツァルトのピアノ協奏曲第27番、これは格別に印象深い演奏でした。ピアノとオーケストラの掛け合いがこんなにはっきりとし、まるで両者がキャッチボールをしているかのよう。この曲、録音では何度なく聴き慣れていたものの、生のコンサートでは視覚的にも演奏の掛け合いが見えて印象的でした。小菅優の演奏のしなやかさ、きめ細かさにも感心しました。愛聴曲を優れた演奏で聴けて満足しました。

「ウィーン・プレミアム・コンサート」は前半モーツァルト、後半ウィンナワルツ。ウィンナワルツ集は、客層を意識したファミリーコンサート的な趣向のものです。アンコールも含め全部で9曲。ウィンナワルツにそれほど親しんでいるわけではないけれども、どれも聴き覚えのない曲ばかりで楽しいものでした。

ウィーン国立歌劇場と松本との関係。言うまでもなく故・小澤征爾さんが音楽監督をつとめた名門のオペラハウスです。団員の方々が小澤さんとゆかりの深い会場であることを知っていたのでしょうか。30人も大挙して日本巡回ツアーができるほどにウィーン国立歌劇場の団員は交替可能人員が多いのだろうと、いらないことを想起しました。トヨタ・プレゼンツを体験できたことも得難いことでした。ふり返ってみると、ファミリー向けコンサートに近い質のコンサートではあったかなと思いつつ、モーツァルトのピアノ協奏曲第27番を小菅優のピアノ演奏で聴けて満足したコンサートでした。
 

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