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大月の伝統芸能

笹子追分人形芝居について

カテゴリ: 笹子追分人形芝居 地域: 山梨県大月市
(登録日: 2006/03/22 更新日: 2007/09/16)


平成十八年三月十八日(土)大月市民会館大ホール
『大月の伝統芸能を楽しむ集い』公演
 



 無形文化財とは、物体として形あるものではなく、演劇や芸能・工芸などの技術そのものが文化財と認められたものである。一般的な文化財なら保管するための環境を整備すれば長期保存が可能だが無形文化財の場合、十分な技術を会得した後継者の養成が不可欠である。
 追分の人形芝居は、笹子町追分新田地区に伝わる、淡路の諸座や文楽などと同じ三人遣い様式の人形芝居で義太夫節を伴奏として人形を操る郷土芸能である。
 発祥については所説があり、伝来は明確ではないが、江戸時代には地域の若者によって、維持・管理.演技とも受け継がれていたとされている。しかし、明治維新後の文明開化の風潮から、稽古も上演も急激に廃れ、その上明治二十三年(一八九一年)と四十年の水害で、人形衣裳や小道具などを大部分流失し、廃絶の危機におちいった。
 追分の天野忠甫氏はこれを惜しみ、私費を投じて各地から人形や衣裳を買い求め、自ら東京の西川伊三郎に入門して芸を磨き、西川伊久造の芸名をもらい、村に座を興したのが現在の西川一座である。その後は忠甫氏の子息福蔵氏が伊三郎に師事して二代目伊久造を名乗り、三代目座長晃氏は戦後の混乱期にも努力して耐え伝統の灯を維持発展させた。現座長宗光氏は四代目で、初代の忠甫氏は曾祖父にあたる。
 題目として「菅原伝授手習鑑」「絵本太功記」「本朝二十四考」「奥州安達原」「生写朝顔日記」等の他、村の伝説に因った「吉久保美人鏡」等、地方色豊かなものもある。
 現在、数多くのかしら(平成十七年六〇余体調査)と衣裳が残され、その中には淡路国の名匠「由良亀」や阿波徳島の「天狗久」作のものなど数点があり、県下の他に類例を見ない民俗芸能である。
(平成十二年大月市教育委員会資料より)

(※このテキストは、笹子追分人形保存会の公演資料より転載しています)
 

笹子追分人形保存会賛助会員の募集


笹子追分人形保存会(会長・天野宇吉)
 山梨県指定無形民俗文化財の笹子追分人形芝居の保存と継承・発展のための事業を行うことを目的に追分人形保存会が設立されました。応援してくださる賛助会員(年額一口三千円)を募っています。追分人形の公演ならびに鑑賞会、講演会などの今後の活動に御参加、御協力ください。どうぞよろしくお願いいたします。
問い合わせ・申し込み先・・電話・0554(25)2545 天野新一
 
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