たこあしニュース
2002国際湿地シンポジウムに参加して
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(月別インデックス: 2002/07/14 更新日: 2004/01/29)
2002/7/14 サブタイトルは『ラムサール条約に伝えたい日本の湿地再生』
今国会で,議員立法として提出される可能性がある『自然再生推進法』案に関連して,NGOの日本湿地ネットワークが主催する表記シンポジウムに参加してきましたので,感想などを書きます(報告:香川)。
私は,国内各地での湿地の現状報告の一つとして,宮城県蕪栗沼での湿地復元の取り組みを紹介してきました。全国の湿地で,依然として開発と保護の対立構図が顕在化している中で,蕪栗沼はある意味でひと段落しており,ほか各地の現状を聞くに当たり,まだまだ湿地保全への道のりは険しいな,という印象を受けました。
後半は,「日本の湿地再生とあるべき法制度」と題する戦略会議が開催され,主に,現在話題となっている自然再生推進法(以下,推進法)に対する議論が展開されました。民主党議員3名,共産党議員1名,日弁連の方も来られていました。
会場から出された,推進法案に対する意見としては;
▼そもそも自然再生とは何か
▼自然再生の対象となる「環境を悪化させた」事業の定義とは
▼自然再生事業に対する環境アセスは行われるのか
▼予算スケジュール(年度単位)と生物的スケジュールとが一致しない
ことに対する改善はあるのか
▼過去の環境改変に対する反省がないまま,開発省庁が自然再生に手を
つけるというのは納得できない。新たなタイプの開発型公共事業が行
われるだけではないのか
▼どのようなNPOやNGOが自然再生協議会の委員に採用されるのかわから
ない
▼ゼネコンや暴力団が傘下のNPO法人を作って,自然再生事業を展開して
いくことにならないか
▼国内の自然再生マスタープラン(グランドデザイン)のようなものが
ない中で,各地で自然再生事業がばらばらに展開されていくことにな
らないか
▼力のあるNPOが再生事業をビジネスチャンスととらえて参加してくるこ
とで,力のない草の根NGOの意見が軽視されるようなことがあるのでは
ないか
などなど,いろいろありました。そもそも,推進法案が極めて密室で提案されてきたわけですから,法案に対する不安や疑問が噴出するのは当然のことと思います。
今回は,与党案に直接関わっている環境省自然環境局長の小林光さんが来られ,与党案の概略説明をするとともに,NGOサイドが抱いている推進法に対する意見・不満・疑問にせっせと答えていました。
ちなみに小林さんがいうところの推進法に利点とは,
▼自然再生事業を公共事業として明確に位置づけられる
▼箱物づくりによらない公共事業予算が獲得できる
▼NGO等が公共事業の一員となり,意見を積極的に言える立場になる
しかし,法案に対する議論がほとんどなされていない中で,与党案に対する嫌疑感を払拭することは難しかったようです。
推進法に対する私の考えとしては,やはり何ら表立った国民的議論がなされていないまま,また国会審議すらまともに行われないような法案を通す必要はないと思います。そもそも,推進法自体が積極的な住民参画をうたっているのに,法案に対する国民意見を聞かないというのは,誰が聞いても納得できませんよね。
とても重要な法案ですから,じっくり時間をかけて『抜け道』の少ない法律案を練っていくことが必要だと思いました。
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